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清掃業者が来るのに、なぜ掃除を? ─ ドイツ人ゲストが教えてくれた、お金を超えたもの

こんにちは、shuです。2025年11月末から松山市道後一万でパートナーのayuと一緒に民泊を始めました。
このブログは民泊運営で体験した内容をお伝えしています。

目次

お金を払えば、それで終わり?

民泊を運営していると、いろんなゲストの方と出会います。
チェックアウト後の部屋の状態も、本当に様々です。
使用済みのタオルがバスルームに置かれたまま。
キッチンのシンクに食器が残っている。
ゴミがまとめられている。

チェックアウト後の部屋は様々な状態
これが普通です。
当たり前のことです。
だって、お金を払っていただいているのですから。

清掃は、私たちホスト側の仕事。
ゲストの方が部屋を使って、チェックアウトする。
それで終わりです。

これが、現代社会の「当然」の関係。
サービスを提供する側と、お金を払う側。
シンプルで、明快で、誰も疑わない関係です。

でも、12月19日。
私はその「当然」が、根底から揺さぶられる体験をしました。

小さな配慮から始まった一日

その日、私は民泊の改善のための準備をしていました。
電灯のスイッチに、分かりやすいラベルを作成。
「リビング」「寝室」「廊下」。
どのスイッチがどこの電気なのか、一目で分かるように。
スマートロックにも、内側からの施錠・開錠の方法を記したラベルを作りました。

小さな配慮のラベル作り
初めて使うゲストの方が、迷わないように。
「こんな小さな工夫が、ゲストの満足度を高めるんだ」
そう思いながら、一つひとつ丁寧に作業を進めました。

でも、これは「やらなければいけないこと」ではありません。
「そこまでしなくてもいいこと」です。
ラベルがなくても、ゲストの方は電気をつけられます。
スマートロックも、説明書があれば使えます。

それでも私は、この小さな配慮を大切にしたかった。
午後、私はこの「小さな配慮」の本当の意味を、知ることになります。

ドアを開けた瞬間の衝撃

午後1時30分。
ドイツ人のKさんがチェックアウトされた後、清掃に入りました。
いつものように、清掃道具を手に部屋のドアを開けた瞬間。
私は、言葉を失いました。

「え……?」
部屋が、驚くほど綺麗だったのです。

驚くほど美しく整えられた部屋
キッチンのシンク、ピカピカ。
シャワールームもきれいに清掃されています。
洗面台も、トイレも、まるで誰も使っていないかのよう。

そして、使用済みのタオルとシーツ。
それらは、きちんと、丁寧に、たたんでありました。
丁寧に畳まれたタオルとシーツ

「ここまで……」
胸が熱くなりました。
何度も何度も、部屋を見渡しました。
本当に、本当に、丁寧に清掃されていたのです。

「そこまでしなくてもいいのに」

後で、チェックアウト時の監視カメラの映像と音声を確認しました。

(民泊では、玄関の外側に監視カメラを設置することがルールになっています。
これは、チェックインとチェックアウトを確認するためのもの。
特に、清掃に入る前に、確実にゲストの方がチェックアウトされたことを確認する必要があるため、映像をチェックしています。)

Kさんとお母さまが玄関を出られる時の会話が聞こえてきます。
お母さまが、日本語でこうおっしゃっていました。
「そこまでしなくてもいいのよ」
「お金も払っているし、清掃業者も入るのだから」

その言葉は、まったく正しい。
お金を払っていただいている。
清掃業者(私)が入る。
だから、ゲストが部屋を掃除する必要はない。
これが、現代社会の常識です。

でも、Kさんは違いました。
お母さまの言葉にもかかわらず、Kさんは丁寧に掃除をされたのです。

なぜ?
なぜKさんは、「そこまで」されたのでしょうか。

午前中の自分を思い出して

その瞬間、私は午前中の自分を思い出しました。
電灯のスイッチに貼ったラベル。
スマートロックの説明書き。
あれも、「そこまでしなくてもいいこと」でした。

でも、私はやった。
そして、Kさんもやった。
この共通点は、何だろう。
答えは、すぐに分かりました。

「相手への敬意」です。

お互いへの敬意と思いやり
私は、ゲストの方に快適に過ごしていただきたくて、ラベルを作りました。
Kさんは、部屋を貸してくれたホストへの敬意として、掃除をされました。

どちらも、「やらなければいけないこと」ではない。
でも、「やりたいこと」だった。
相手を思いやる心。
相手に感謝する気持ち。
それが、「そこまで」をさせるのです。

お金では測れないもの

私たちは、ついつい考えてしまいます。
「お金を払ったのだから、サービスを受けるのは当然」
「お金をもらったのだから、サービスを提供するのは当然」
これは、「交換」の関係です。
お金とサービスを交換する。
等価交換。
シンプルで、分かりやすい。

でも、Kさんが教えてくれたのは、それを超えたものでした。
「循環」です。

思いやりの循環が生まれる
私がゲストを思いやる。
ゲストがホストを思いやる。
お互いが、お互いを尊重する。

この「循環」が生まれた時、そこには温かいものが流れます。
お金では測れない、人と人との繋がり。
「当然」という言葉ではなく、「感謝」という気持ち。

Kさんの清掃は、単なる掃除ではありませんでした。
それは、「ありがとう」というメッセージだったのです。

ホスピタリティの本質

私は、民泊を始めてから、ずっと「ホスピタリティ」という言葉を考えてきました。
どうすれば、ゲストの方に喜んでいただけるか。

清潔な部屋、快適な設備、便利なアメニティ。
もちろん、これらは大切です。
でも、Kさんが教えてくれたのは、もっと本質的なことでした。
ホスピタリティとは、技術ではない。
マニュアルでもない。
それは、「心」です。

ホスピタリティの本質は心
相手を思いやる心。
相手に敬意を払う心。

その心が、「そこまでしなくてもいいこと」をさせるのです。
そして、その心は、必ず相手に届きます。
私が午前中に作ったラベル。
Kさんが残してくださった綺麗な部屋。

これは、偶然ではありません。
小さな配慮が、小さな配慮を生む。
思いやりが、思いやりを呼ぶ。

これが、ホスピタリティの連鎖です。
この連鎖が、ビジネスを超えた、温かい関係性を作るのです。

「人と人」として

Kさんとは、直接お話しする機会はありませんでした。
でも、綺麗な部屋を通して、Kさんの人となりを感じました。

誠実さ。
思いやり。
相手への敬意。

こういう方と出会えることが、民泊を続ける大きな喜びです。

役割を超えた、人と人としての繋がり
私は、Kさんに最高レベルの評価をお伝えしました。
でも、本当は、私の方が学ばせていただいたのです。

お金を払う側、お金をもらう側。
ホスト、ゲスト。
サービス提供者、顧客。

こういう「役割」を超えて、私たちは「人と人」です。
その「人と人」としての繋がりを大切にする。
相手を思いやる。
敬意を払う。
感謝する。

これが、人生を豊かにするのだと、Kさんが教えてくれました。

小さな配慮の連鎖を

Kさんとの出会いから、私は改めて思いました。
民泊は、単なるビジネスではない。
お金を稼ぐ手段ではない。

それは、人と人との温かい交流が生まれる場所です。
お互いを尊重し、思いやる関係。
この関係を築くことが、民泊の、そして人生の豊かさなのです。

私は、これからも小さな配慮を大切にしていきます。
電灯のラベル、スマートロックの説明、清潔な部屋、快適な環境。

「そこまでしなくてもいいこと」かもしれません。
でも、この小さな配慮が、誰かの心を温める。
そして、巡り巡って、私の心も温かくなる。

Kさんがそうしてくださったように。

小さな配慮が生む、温かい連鎖


あなたの日常にも、小さな配慮の機会はたくさんあります。
それは「そこまでしなくてもいいこと」かもしれません。
でも、その小さな配慮が、誰かの心を温めます。

そして、巡り巡って、あなたの心も温かくなります。
今日、誰かに小さな配慮をしてみませんか?
その小さな一歩が、温かい連鎖を生みますよ^^

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